こどもの『耳瘻孔(じろうこう)』の対処法
~繰り返す炎症の対策と提案~
お子さんの場合をテーマとした記事です。
(こんなイメージです)
耳瘻孔は生まれつきのものであって、自然に治るというようなものではありません。耳が作られていく過程で「パーツ同士のくっつきが甘くて隙間が出来てしまう」イメージです。
耳の近くに小さな穴が確認できますが、針の穴くらいの大きさの事もあり特に症状のない場合も多いため気が付かないケースがあります。穴は内部までトンネル状になっていて、枝分かれしていることもあります。
無症状の場合は問題ありませんが、トンネル内に分泌物や垢などが溜まり菌の感染が起こると「腫れ」や「熱感」、「赤み」「痛み」「膿み」が出てくることがあります。お子さんの場合はなかなか辛く、しょっちゅう病院通いで抗生剤を使用する回数も増えてきます。このような感染を何度も繰り返すとよろしくないので、手術を勧められるようになります。
大人であれば、部分麻酔で手術が可能なようですが、子供の場合は全身麻酔での手術になるようです。
当薬局で相談を受けた1例
1歳のお子さんを持つ母親から「耳瘻孔」の相談を受けました。
≪状況≫
・毎週のように中耳炎や耳垂れを繰り返す
・1か月前に初めて耳瘻孔の炎症を起こし、痛がり発熱
・今回は薬で症状を抑えたが、今後は繰り返したくない
・繰り返すようだと手術となるが、全身麻酔なので何とかして避けたい
≪母親の希望≫
・大人になれば部分麻酔で良いので、それまでは炎症を起こさず過ごせるようにしたい
「大人になるまで症状を出さないように…」
確かに子供を持つ親としては、まだこんな小さなかわいい我が子に全身麻酔をするのはなるべく避けたいという気持ちはよく理解できます。
常連のお客様からご紹介いただいた方なので、何とか期待に応えたい!と思い方法を考えました。
治療方針
耳瘻孔の前例はありませんでしたが、以下の方針を考えました。
細菌感染を起こしにくくなるように免疫を強化すること
又は、
もし起こしたとしても軽症で済むような治癒力をつけること
耳瘻孔の菌類を制御し皮膚を清浄に保つこと
これで「耳垂れ」や「炎症」を起こさなくなれば、まずは第一段階完了と考えられます。
そのまま大人まで継続、時が来たら手術を受けることも可能です。
治療方法
小さなお子さんなので漢方薬は難しいだろうと考え、「しっかりとした栄養素を摂取すること」と「患部のスキンケア」で経過を見ることにしました。
開始から2か月後に連絡があり、「あれから一度も再発していません、凄いです!!」と驚きながら喜んでいただけました。
考察
毎日のように食べていたアイスや氷も止めてもらったので、好結果に結び付いているはずです。自分の体を作るのは自分が口にしたものですからね!免疫が下がるような行動は慎まないといけません。
今のところ再発しておりませんので、このまま過ごせればきっと大丈夫だろうと考えられます。
類似疾患:痔瘻(じろう)
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下田弘通(しもだひろみち)
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この記事の執筆者
下田弘通
♦薬剤師
♦国際中医師
日水製薬㈱主催 全国7会場でサテライト放映『スキンケア研修会』講師
栃木中医薬研究会
『皮膚病に対する漢方での対応』講師
長野県84(ヤシ)の会
『バイオリンクと皮膚病』講師
栃木ヤクケンみどり会
『皮膚病に対するバイオリンク』講師
神奈川、東京、千葉ヤクケンみどり会合同zoom研修会
『皮膚病を通じて学んだこと』講師
東京、千葉、山梨、静岡ヤクケンみどり会合同zoom研修会
『続・皮膚病を通じて学んだこと』講師
群馬県薬剤師会主催「登録販売者 資質向上外部研修会」「薬局製剤研修会」講師
幼稚園にてお母さん向け子育て支援セミナー
『食品添加物について』『アレルギー対策について』講演
『FM群馬』『FMラジオ高崎』ラジオ出演
皮膚病専門講座受講済
店外活動、セミナーなど
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