原因
HPV(human papilloma virus)の感染が原因で起こる。
疣贅は、症状の違いからいくつかに分類することができる。
分類
1.尋常性疣贅
特徴)
帽針頭大〜豌豆大の硬い丘疹が半球状に隆起し、表面は凹凸で乳頭状のものが多い。
汚灰白色でときに亀裂を生じる。単発〜散在性に多発する。
自覚症状)
あまりないが、亀裂を生じると痛みを訴えることがある
好発部位)
手足の背、手足の指、膝蓋付近、手掌・足底、まれに口腔粘膜
特殊タイプ)
- 指状疣贅
頭部、顔面に生じ鶏冠状となる
- 糸状疣贅
頚部、須毛部に生じ糸状を示すもの
- 足底疣贅
足底ではウオノメに似て、タコのようになることがある。しかし、表面を削るとやわらかい顆粒状の表面を現す。圧が加わるカカト、蹠骨部に多い
- 汎発性疣贅症
全身に汎発・密集するもの
年齢)
年少者に多い
経過・予後)
慢性に経過、自然治癒することもある。予後は良好
2.青年性扁平疣贅
特徴)
帽針頭大までの円形〜多角形、扁平な丘疹が多発し、ときに融合、また線状に配列することがよくある。表面は平滑で、常色、淡褐色〜紅褐色。
自覚症状)
掻痒がある場合あり
好発部位)
顔面、特に額、須毛部、手背
年齢・性)
青少年で女性に多い
経過・予後)
慢性に経過し徐々に増加する。まれに急に赤みを増しかゆみが出てきて、急速に消失することがある。予後は良好。
3.尖圭コンジローマ
特徴)
淡紅色でやわらかい苺状・乳頭状の小腫瘍を生じ、集合・増大すると花キャベツ状・鶏冠状となる。分泌物が多いところでは乳白、また角質を失って紅色となり悪臭がある。
自覚症状)
無いことが多いが、炎症が加わると痒みや痛みを伴うことあり。
好発部位)
外陰部や肛門周辺など、分泌物の刺激を受けやすい皮膚や粘膜。
年齢)
成人が多く、小児や老人には少ない
経過・予後)
慢性に経過し、異常分泌(おりもの、淋病)や恥垢の刺激(包茎)などで発症を促進され、病状が悪化する。予後は良好。
4.疣贅状表皮発育異常症
特徴)
幼児期に始まり、思春期より急に増加する。扁平疣贅同様、大小不同でしばし融合して網状配列を示す。
好発部位)
手背、足背、上肢、体幹、顔面など播種状に生じる
予後)
20〜50%が青年期に癌に進行する。(有棘細胞癌、ボーエン病、基底細胞癌)
癌は日光に当たる部分に多く、紫外線の影響も大きいと考えられる。
漢方での治療
イボはHPVというウイルスが原因なので、症状を緩和していくためにはウイルスにしっかり対処することが大切です。また、誰でも罹患するわけではないことを考えると、免疫の働きとも関係が深い。
皮膚科などでも良く使用される「ヨクイニン(ハトムギ)」で効果が出る方もおりますし、その他の抗ウイルス作用があるとされる漢方薬を使用する場合もあります。ただし、この時に免疫状態が良くないとなかなか改善がみられません。
ですから、免疫賦活系のものを併用すると効果が違ってきますし、さらに再発を防ぐことが可能になるわけです。
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