ニキビ(尋常性痤瘡:acne vulgaris)について


症状

青年の顔、胸、背部に毛包一致性の丘疹、膿疱が多発し、色素沈着や瘢痕を残して治癒する。初めは、面皰(コメドcomedo)だが、毛包の破壊や二次的感染によって膿疱や硬結、嚢腫となる。面皰の中身は、常在菌や中性脂肪、遊離脂肪酸、スクアレン、角化物質などで出来ている。
額や頬に出来やすく、30歳頃になると口の周囲にできる傾向がある。脂性肌の人に多く見られ、月経前に悪化するタイプも多い。
20歳を過ぎると口の周囲や頬の下辺りに出来やすく、化粧品がその要因の一つと考えられている。

重症度分類

Ⅰ度・・・軽度で面皰が主体
Ⅱ度・・・中等度で丘疹が主体
Ⅲ度・・・重症例で結節や硬結が主体
Ⅳ度・・・最重症例で集簇的なニキビ

原因

皮脂分泌の亢進
男性ホルモンの影響
細菌増殖
角化異常
皮脂腺の異常亢進
皮脂の貯留

治療法

テトラサイクリン系(ミノサイクリンなど)抗生物質内服
マクロライド系(クラリスロマイシンなど)抗生物質内服
メトロニダゾール内服
ナジフロキサシン外用
クリンダマイシン外用
エリスロマイシン外用
ビタミン剤
女性ホルモン剤
レチノイド
非ステロイド性消炎鎮痛薬外用
イオウ含有ローション
面皰圧出
整腸
化粧品に注意する
洗顔
食事の見直し
外的刺激を避ける
規則正しい生活にする

悪化要因

刺激物の摂取(油っぽいもの、甘いもの、辛いもの、生もの)
食べ過ぎ
野菜不足
栄養不足
生活リズムの乱れ
睡眠不足、夜更かし
ストレス
お酒
タバコ
触ること
便秘
生理不順
PMS

ニキビの分類

白ニキビ(粉刺)
赤ニキビ(尋常性ニキビ)
黄ニキビ(膿疱性ニキビ)
黒ニキビ(ゴリゴリニキビ)

ニキビの漢方的対処法

白ニキビ ➤➤➤ 肺熱風熱タイプ
赤ニキビ ➤➤➤ 肺胃熱盛タイプ
黄ニキビ ➤➤➤ 熱毒タイプ
黒ニキビ ➤➤➤ 痰湿瘀血タイプ


それぞれに対応した漢方薬を使用。
以上のように、ニキビの見た目から判断して漢方薬を選びつつ、その人の体質やいつ悪化するか等を考慮します。


よく使用される漢方薬

清営顆粒
瀉火利湿顆粒
五味消毒飲
銀翹散
黄連解毒湯
温清飲
清上防風湯
防風通聖散
温胆湯
冠元顆粒
逍遥丸
婦宝当帰膠
プラセンタ
ハトムギ(ヨクイニン)

ニキビに関する疑問・質問(Q&A)

Qニキビが出来ない人がいますが、何故ですか?

誰でも出来るわけではありません。皮膚は人それぞれ違い、脂性肌、中性肌、乾燥肌に分かれます。脂性肌ですとなりやすく、乾燥肌の方はニキビにはあまりなりません。
その証拠に、アトピー性皮膚炎に悩む方は乾燥傾向の肌ですので、ニキビになることは少ないです。もしなっていたとしたら、ステロイド痤瘡などの可能性もあります。


Q生理とニキビって関係ありますか?

大いに関係あります。ほとんどの方は、ニキビの状態がずっと一緒ではなく多少良くなったりする時期もあれば、その逆もあります。女性の場合、生理の周期と照らし合わせてみると、悪化する時期が決まっていることに気がつくかも知れません。

一般的には生理前に悪化する方が多いですが、この場合にはストレスや過食、イライラなどが悪くしている要因です。気の循環を良くすることで、ストレスの軽減につながります。生理痛がある方も要注意で、冷えや血行障害を生じている可能性があります。血をキレイにして循環を良くする必要がありそうですね。



  ニキビの改善例


40代女性 Kさん(藤岡市在住) 更年期の肌荒れ・ニキビの体験談


症状


『更年期のニキビ』


突然始まった更年期症状とニキビ、耳鳴り、頭痛のお悩み


体験談


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春先に突然更年期症状が始まり、気長に構え、ニキビには市販の薬を塗って対処していました。

しかし、悪化するばかりで悩んでおりました。そんな時皮膚病専門のシモダ薬局様を知りました。

問診と視診に時間をかけて下さり、自分では意識しなかった不調も指摘してくださいました。

嬉しいことに処方された漢方薬で、翌日には頭痛が無くなり、3週間足らずで耳鳴りも消え、今ではしぶとかったニキビも快復しました。シモダ薬局様のお蔭で、自分の身体を見直す機会を得ることが出来、とても感謝しております。




        処方前                          処方後

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ニキビの漢方薬使用例

治療前

治療前

1~2年前からひどいニキビに悩まされるようになり、特に顎のニキビがひどくて、真っ赤になる状況が続いていた。夏になってから、赤みは更に悪化しこのような状況に・・・。
今までは、市販の軟膏や抗生剤などを使用したが、改善傾向はなかった。
普段から生理前になるとニキビができやすくなる。

         治療後(改善例)はこちら



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